3.1.4 デパーチャー管制官の業務

デパーチャー管制官の業務

デパーチャー管制官の業務は出発機をレーダー識別し、コントロール管制官にハンドオフするまでに安全に飛行をさせることです。なおタワー管制官やグランド管制官がいないときは、その業務も担当します。

 

離陸のタイミング

タワー管制官は離陸許可を発出する前にデパーチャー管制官(アプローチ管制官)に離陸許可を出していいかを聞いてきます。先行出発機もしくは到着機との間にレーダー間隔が取れると判断した場合に離陸許可の申し出に対して、許可をします。

なお業務が忙しく、タワー管制官に出発のタイミングを任せる場合は、その旨を伝えておいてください。

 

レーダー誘導を必要とする航空機の出発

フライトプランに"R/V"などとレーダー誘導を要求している航空機を出発させる場合、離陸後の経路をタワー管制官に指示して離陸させます。

滑走路の方位で飛行して下さい。
CONTINUE RUNWAY HEADING.

離陸後左/右旋回し、〔度数〕の磁針路で飛行して下さい。
TURN LEFT / RIGHT, HEADING〔number〕.

JA815C, continue runway heading, wind 250 at 12, runway 25 cleared for take-off.

 

出発機のレーダー誘導/直行

SIDに沿って出発する航空機の場合は無理してレーダー誘導をする必要はありません。なおレーダー誘導を開始する場合は、最低誘導高度に達するまではSIDの上昇区域内で行います。

フィックスなどに直行させる場合で、そのフィックスが自分の担当する空域にない場合は、その空域を担当する管制官と連絡を取って許可を出します。

 

ハンドオフ

コントロール管制官へハンドオフする場合は、先行機との間隔を10nm以上取り、自分の担当する空域から抜ける前にハンドオフします。隣接するアプローチ管制官にハンドオフする場合はレーダー間隔を取ってハンドオフします。