2.4.1 レディオ空港の運用

レディオ空港の運用

レディオ空港での管制

レディオ空港は航空管制運航情報官と呼ばれる人が航空機への情報提供を行います。なお彼らが行うのは管制承認や許可ではなく、あくまでもその受け渡し、アドバイスにとどまります。VATJPNでもリアルと同じように、これを再現します。

 

レディオ空港を出発する航空機へのクリアランス

レディオ空港から出発する航空機へのクリアランスはコントロール管制官から発出してもらい、それを中継して航空機へ伝えます。従ってレディオ空港から出発する航空機へのクリアランスはデリバリー管制官が使用する用語とは異なります。

管制承認
ATC CLEARS

ATC clears JA815B to Kochi airport via Kikyu 2 departure flight planned route. maintain 11000, squawk 1301, read back.

 

なおトラフィックの混雑などで出発まで時間がかかる場合に、特定のフィックスもしくは時刻までVMCを維持して飛行することを航空機が要求することがあります。この場合は、次の用語を付けます。

〔時刻〕/〔フィックス〕通過までVMCを維持して下さい。
MAINTAIN VMC UNTIL〔time〕/ PAST〔fix〕.

〔高度〕までVMCを維持して上昇/降下して下さい。
CLIMB / DESCEND IN VMC UNTIL〔altitude〕.

ATC clears JA815B cleared to Kochi airport via Oita VOR, flight planned route. Maintain 10000 and maintain VMC until past Oita VOR, squawk 1302, read back.

 

出発制限

トラフィックの関係で出発が制限される場合は航空機にその時間も中継します。

地上で待機して下さい。遅延時間は〔時間/分〕の予定です。
HOLD ON THE GROUND. EXPECT 〔time in hours and/or minutes〕 DELAY.

ATC clears JA815B, hold on the ground. Expect 15 minutes delay.

ATC clears JA815B cleared to Fukuoka airport via Iki four departure, flight planned route. Maintain FL150, squawk 1302. Hold on the ground. Expect 13 minutes delay. read back.

 

出発制限を解除します。
RELEASED FOR DEPARTURE.

ATC clears JA815B, released for departure.

 

プッシュバックとタクシー

レディオ空港ではプッシュバックとタクシーの開始は航空機側にゆだねられます。プッシュバックやタクシーを開始したときにはその旨通報が来ます。なおクリアランスをもらっていなくてもプッシュバックやタクシーを開始することもあります。なお出発機に関する情報提供は通常通り行ってください。(ATISは大概ありませんので、気象情報等すべて伝えます)

プッシュバックを開始します(してください)。
COMMENCE PUSH BACK.

〔場所〕へタクシーを開始します(してください)。
COMMECE TAXI TO〔position〕.

JA815J, runway 08, wind 220 at 10, temperature 25, QNH 2997, commence pushback.

 

なおレディオのアドバイスを伝達する場合は、次の用語を用います。

レディオ・アドバイス〔アドバイス内容〕してください。
RADIO ADVISES〔contents〕.

Radio advises hold short of runway for B737 on final.

 

離着陸

レディオ空港では離着陸許可は発出しません。その代わり滑走路がクリアーであるという通報を行い、それを受けてパイロットは離着陸するかどうかを判断します。

滑走路はクリアーです。
RUNWAY IS CLEAR.

JA815B, wind 220 at 12, runway 08, runway is clear.

 

着陸した後、着陸時刻を通報してもよいです。

JA815B, down time at 0734. Commece taxi to apron.

 

レディオ空港への進入

レディオ空港へ進入するIFR到着機は管制機関からアプローチの許可をもらっていることが通例です。イニシャルコンタクトでその旨を通報してきます。航空機には気象情報等の情報を伝達します。また必要に応じ位置通報を要求します。

Saga radio, All Nippon 451, g'd morning. 15 miles south east of you. 6000. We have approach clearance to Saga airport. We will execute VOR/DME RWY11 approach.

All Nippon 451, Saga radio, g'd morning. Using runway 11, wind 120 at 7, QNH 2967. Traffic not reported. Report high station.

Runway 11, 2967. Report high station. All Nippon 451.

レディオ空港では使用滑走路の通報に「Using」を使用します。

 

ハンドオフ

IFR出発機が離陸したら、その出発機を担当するデパーチャー管制官(アプローチ管制官)もしくはコントロール管制官にハンドオフします。

JA815B, airborne 0523. Contact Naha control 123.9 at 5000.