102a 初心者パイロットへのTips

102a 初心者パイロットへのTips

ここに書いてあるすべての情報はVATSIMでフライトするためだけに使用します。実際のフライトでは使用しないでください。

VATSIMでフライトすることについてとても重要なTipsがあります。下記に示した項目を眺めていきましょう。

  1. VATSIMでの初フライト まずは小さく始めましょう
  2. 操縦しようとする飛行機について知りましょう
  3. フライトの準備もフライトの一部です
  4. 空港について詳しくなりましょう
  5. ゲートもしくはエプロンにいる時にVATSIMへ接続しましょう
  6. VATSIMに接続する前もしくは接続した直後にSquawk Standbyにしましょう
  7. フライトプランを提出してください
  8. 正しい高度でフライトしましょう
  9. 管制官の許可無く離陸したり飛んだりしてはいけません
  10. 送信する前にまず聴きましょう
  11. 管制官からの指示を守りましょう
  12. 適切にタクシーすることもフライトの一部です
  13. 管制下で勝手にシミュレータのポーズや倍速をしてはいけません
  14. システムの問題などで適切に飛ぶことが出来ない場合は、VATSIMから切断してください
  15. 適切な用語を使いましょう
  16. 管制官からの指示は可能な限り早く実施してください
  17. 交信は最小限に
  18. パイロットが緊急事態を宣言することは許されています
  19. ハイジャックのシミュレートはいかなる理由があってもVATSIMでは許されていません
  20. 空港の気象データを取得する
  21. 特に許可がない限り、10000ft未満の最高速度は250ktです
  22. 管制官は標準旋回をパイロットに期待します
  23. チャートの入手方法と読み方を知りましょう
  24. 適切な周波数に設定しましょう
  25. ATISを読みましょう
  26. システムや技術的な要因でリアルなフライトが邪魔されることがあります
  27. 他のパイロットや管制官に対して丁寧かつ冷静になりましょう

 

1.VATSIMでの初フライト

まずは小さく始めましょう。また地上で交信を聴くのに時間を費やしましょう。もし出来れば任意の飛行機をピックアップして他の管制官へハンドオフされるのを追っかけてみてください。それは交信の流れがどのようになっていて、どういうフレーズが使われているのかを知ることができます。準備ができたら管制官のいる、小規模もしくはトラフィックの少ない空港で初フライトをやってみることを薦めます。このことは管制官があなたにアドバイスを与えたり、あなたが持っている困難な点について話す時間をより取れることでしょう。初フライトで大空港やトラフィックの込んだ空港を使うことは全くお薦めできません。トラフィックの多い空港は大抵上級パイロットがいます。管制官はあなたをアシストする時間が持てないでしょう。

2.操縦しようとする飛行機について知りましょう

基本的なことに聞こえるかも知れませんが、実際は多くの新しいパイロットが思ったほどうまく操縦できないということに初めに気づいてしまうという悲しい現実があります。このことが周囲に崩壊をもたらします。確かに飛んだり交信したりすることで技術的な問題があることもありますが、多くのユーザは経験や勘でそれを乗り越えることを学んでいます。接続する前にあなたの飛行機、パネル、オートパイロットについて知っておくべきです。またその飛行機の限界についても同様に知っておいてください。飛行機の種類が違う、大きいか小さいか、ジェットかプロップか、単発か双発かということで飛行特性は異なってきます。もしVFRで飛んでいるとき、あなたはタクシー、離陸操作、トラフィックパターンの飛行、適切なVFR高度への誘導そして地形の確認が出来るべきです。またIFRで飛んでいるときは、さらにVOR/NDB/FMSといったナビゲーション機器、ILSに沿って飛行することができるべきです。VATSIM内はあなたがこれまで操縦したことのない飛行機や計器パネルを試すのにはいい場所ではありません。

  • 速度計がどういう計器で、どのように速度を維持するかを知りましょう。
  • 高度計がどういう計器で、どのように高度を維持するかを知りましょう。
  • あなたの飛んでいる方位とどのように方位を維持するかを知りましょう。
  • COM1無線機の合わせ方を知りましょう。
  • あなたが実施したい着陸の種類を知りましょう。(ILS or Visual)
  • もしオートパイロットを使うのならば、どのように使うのかを知りましょう。
  • 基本的なATC指示(方位、高度、速度)に従って飛行機を飛ばせられるようにしましょう。

3.フライト準備もフライトのうちです

実際のパイロットは滑走路の終わりで動いている飛行機にぽんと飛び乗って、その運用が終わる前に空に消えていってしまうわけではありません。スタートする前に、フライトに必要なチャートなどの資料を手の届くところに準備するべきです。そしてあなたが通過する管制区域とコンタクトしなければならない管制官を知っておくべきです。あなたが飛ぼうとするエリアの支部のウェブサイトを訪れましょう。そこの空域のルールや一般的なルート、セクターの境界などとても有用な情報があります。トラフィックが少ないとき、多くの管制官がパイロットを助けることをうれしく思うでしょうが、決してそれを期待しないでください。まずフライトする管制区域のウェブサイトを訪れてからフライトを始めましょう。するとフライトがより楽しくなりますよ。

新人パイロットの中にはVFR(有視界飛行方式)を楽しむ人もいるでしょう。もしVFRで飛ぼうと思ったなら、まず課題を解決しなければなりません。それはどこが飛べてどこが飛べないのかを知り、Class B(特別管制空域B)から離れた距離を保ちましょう。タワーの周囲で完璧な円を飛行機が描くことほど管制官を困らせるものはありません。フライトプランをファイルすることはとても有効なことです。管制官があなたがどこへ行こうとしているのかを聞かなくてはならなくなる代わりに、フライトプランに例えば”South Shor Long Island to Verrazano Bridge, up VFR Corridor, GWB then KTEB"と書いてファイルしましょう。

4.空港について詳しくなりましょう

もちろん全部のゲートまで細かく知る必要はありませんが、少なくとも滑走路と誘導路には詳しくなっておきましょう。イベントなどで管制官がフルコントロールするときには細かくタクシーの指示があります。それには空港のチャートが有用です。ぜひ使いましょう。

VFR、IFRのどちらに限らず、周囲の状況を知りましょう。パイロットとしてあなたがどこにいるのかを常に知るべきです。周囲の地形がどういうものなのか、どんな障害物があるのか、また飛んでいる区域はどういう空域なのかを知るべきです。もしVFRで飛ぶときはどこがClass B(特別管制空域B)、Class C(特別管制空域C)なのか、またそこに入るために誰に許可をもらう必要があるのかを知りましょう。VFRチャートを使って飛んでください。またあなたがよく飛ぶFIR, ARTCC, ACCについて知りましょう。ほとんどの支部はウェブサイトや開かれたフォーラムがあります。ウェブサイトには役に立つ情報があり、フォーラムでは下記の項目に記した機会を与えられるでしょう。

  1. あなたが見た、聞いた、読んだことについての質問や、知りたい内容
  2. あなたのエリアの管制官について
  3. フライト・管制官友達を作ること
  4. VATSIMでの経験等を得ること


さて課題はVFRパイロットだけではありません。IFRパイロットもクリアランスをもらう前にフライトプランをチェックしなければなりません。多くのエリアではGPSで直行することは許可されず、航空路を通るように計画します。もしGPSを使いたい場合は、あなたのルートに沿ったVORやフィックスへのガイドとしてのみ使うことができます。適切な航空機が選択すること、適切な高度が入力することそして出発地および目的地が正しいことを確実にしてください。またIFRパイロットは必要となるかもしれないアプローチチャートを少なくともいくつか持っておくべきです。例えば、私がカルガリーのILS RWY16アプローチにあってミストアプローチを宣言しなければならない場合、私は管制官がそう言わなくても5500ftまで上昇できるはずです。なぜなら私が持っているチャートに書いてあるからそれを知っているのです。チャートにはローカライザーやNDB、VOR周波数、滑走路長などが載っています。パイロットが知っておくべき情報を管制官に言わせて、疲れ切らせないようにしましょう。

5.ゲートもしくはエプロンにいる時にVATSIMへ接続しましょう

パイロットは誘導路や滑走路にいるときに接続してはいけません。もし他の機体がファイナルや滑走路にいるときにはゴーアラウンドを指示されるので、着陸しようとしていた機体のパイロットは相当不快にさせられます。接続するときはまずゲートかエプロンにいてください。もし接続した後で、他の機体とかぶっているのに気づいたときは、その機体から離れて間隔が取れるように飛行機をずらしましょう。もしそういうシチュエーションであなたのFSでクラッシュ判定になっても、それはあなたのミスです。FSのオプションで他機とのクラッシュ判定を切っておきましょう。
なお上に示したルールの例外は管制官とパイロットの間で共通の認識がなされているときです。(もしパイロットのFSが落ちたとき、例えばパイロットは落ちたところからフライトを再開するために管制官と調整するかもしれません。)もしパイロットがそのほかの理由でフライト状態からネットワークに接続したいときは、管制官との調整が必要です。

6.Squawk Standby

VATSIMにつなぐ前もしくはつないだ直後にSquawkがStand-byになっていることを確認しましょう。SquawkBox、FSInnもしくはxSquawkBoxをスタートした後、VATSIMに接続する前に、トランスポンダにある"Squawk Standby"を選択しましょう。離陸のための待機場所に近づいたら、"Squawk Normal"(Squawk mode Charlie)を選択します。いくつかの大空港では動くときは"Squawk Normal"にするよう頼まれるかもしれません。ローカルルールをチェックしましょう。これによって管制官のレーダ画面に現れる邪魔な機体を減らし、管制官を助けます。

7.フライトプランを提出してください

フライトプランの例は次のサイトで見つけられます。

フライトプランをファイルするには、ウェブから行う方法とSquawkBoxから行う方法があり、このPRCにシンプルなチュートリアルがあります。詳細は文書122aを見てください。もしFSInnを使ってVATSIMにつなごうとするときは、フライトプラン画面がありますので、FSInnの説明書を見てください。

8.正しい高度でフライトしましょう

RVSM(短縮垂直間隔:Reduced Vertical Separation Minimum)は文書102fを見てください。なお世界のほとんどでRVSMが適用されています。(日本国内でも適用されます。)

RVSM空域を飛ぶとき、もし東向き(方位360度から179度)を飛ぶときは世界のほとんどの空域では奇数*1000フィートを、西向き(方位180度から359度)の場合は偶数*1000フィートとなります。しかしながらいくつかの航空路では特別な場合があり、それらの航空路ではチャートに示された高度を飛ばなければなりません。なお実際はRVSMはフライトレベル290から410にだけ適用されますが、その空域以下からの継続であるかのように話します。なおフライトレベル410より上では東向きはフライトレベル410, 450, 490…を、西向けはフライトレベル430, 470…となります。RVSMを使って飛ぶ前に、このPRCの102fを見ておきましょう。

巡航高度でクルーズしている航空機はその方位によって基本的な間隔が与えられます。なお世界の個々の国には違ったルールがあるかもしれませんので、まず実際の高度をその支部のウェブサイトでチェックしてください。

フランス、イタリア、ニュージーランド、ポルトガル、スイスは高度を決定するために次のNorth-Southルールに従います。
方位090~180~269が奇数×1000フィート:南向き
方位270~360~089が偶数×1000フィート:北向き

またアフリカのようなRVSMが適用されていないエリアで、IFR機がフライトレベル290より上を飛ぶときは
南向き:フライトレベル330, 370, 410, 450
北向き:フライトレベル310, 350, 390, 430
RVSMでない空域で、フライトレベル290より上の高度で偶数*1000フィートは許可されていません。

中国、北朝鮮、モンゴル、ロシア等では、航空管制において高度としてメートル法を採用しており、中国・北朝鮮・モンゴルではフライト・レベルもメートル単位で表されます。
これらの空域に入域する航空機は、入域直前に若干の上昇・下降を行い、メートルでの飛行高度に調整します。

中国・北朝鮮

中国・北朝鮮では8900m以上12500m以下の空域でRVSMを採用しています。

磁方位 000 ~ 179° 磁方位 180 ~ 359°
FL 0900 m (3,000 ft) FL 0600 m (2,000 ft)
FL 1500 m (4,900 ft) FL 1200 m (3,900 ft)
FL 2100 m (6,900 ft) FL 1800 m (5,900 ft)
FL 2700 m (8,900 ft) FL 2400 m (7,900 ft)
FL 3300 m (10,800 ft) FL 3000 m (9,800 ft)
FL 3900 m (12,800 ft) FL 3600 m (11,800 ft)
FL 4500 m (14,800 ft) FL 4200 m (13,800 ft)
FL 5100 m (16,700 ft) FL 4800 m (15,700 ft)
FL 5700 m (18,700 ft) FL 5400 m (17,700 ft)
FL 6300 m (20,700 ft) FL 6000 m (19,700 ft)
FL 6900 m (22,600 ft) FL 6600 m (21,700 ft)
FL 7500 m (24,600 ft) FL 7200 m (23,600 ft)
FL 8100 m (26,600 ft) FL 7800 m (25,600 ft)
FL 8900 m (29,100 ft) FL 8400 m (27,600 ft)
FL 9500 m (31,100 ft) FL 9200 m (30,100 ft)
FL 10100 m (33,100 ft) FL 9800 m (32,100 ft)
FL 10700 m (35,100 ft) FL 10400 m (34,100 ft)
FL 11300 m (37,100 ft) FL 11000 m (36,100 ft)
FL 11900 m (39,100 ft) FL 11600 m (38,100 ft)
FL 12500 m (41,100 ft) FL 12200 m (40,100 ft)

※北朝鮮はさらに東行きFL300m (1,000ft)も設定しています。

 

ロシア

ロシアでは2011年11月17日よりQNE適用区域ではフィートによるフライト・レベルが採用され、同時にRVSMもFL290~FL410において導入されました。
しかしながらTransition Level 以下のAerodrome Area(Control Zone)においてはQFE基準のメートル単位で航空管制が行われることは変更されていません。
QFEは飛行場標高で高度計がゼロとなる高度計規正で、現在の航空機ではVNAVが働きませんので、ATCよりQNHを入手し、飛行場標高を加味した換算表を用いて飛行します。

以下はフィート採用前のメートル法によるフライト・レベルです。

磁方位 000 ~ 179° 磁方位 180 ~ 359°
FL 0900 m (3,000 ft) FL 0600 m (2,000 ft)
FL 1500 m (4,900 ft) FL 1200 m (3,900 ft)
FL 2100 m (6,900 ft) FL 1800 m (5,900 ft)
FL 2700 m (8,900 ft) FL 2400 m (7,900 ft)
FL 3300 m (10,800 ft) FL 3000 m (9,800 ft)
FL 3900 m (12,800 ft) FL 3600 m (11,800 ft)
FL 4500 m (14,800 ft) FL 4200 m (13,800 ft)
FL 5100 m (16,700 ft) FL 4800 m (15,700 ft)
FL 5700 m (18,700 ft) FL 5400 m (17,700 ft)
FL 6300 m (20,700 ft) FL 6000 m (19,700 ft)
FL 6900 m (22,600 ft) FL 6600 m (21,700 ft)
FL 7500 m (24,600 ft) FL 7200 m (23,600 ft)
FL 8100 m (26,600 ft) FL 7800 m (25,600 ft)
FL 9100 m (29,900 ft) FL 8600 m (28,200 ft)
FL 10100 m (33,100 ft) FL 9600 m (31,500 ft)
FL 11100 m (36,400 ft) FL 10600 m (34,800 ft)
FL 12100 m (39,700 ft) FL 11600 m (38,100 ft)
FL 14100 m (46,300 ft) FL 13100 m (43,000 ft)

トランジションレイヤー(遷移高度から遷移レベル)を水平飛行することは禁止されています。遷移レベルより下の高度ではQFEとQNH(リクエストがあれば)を使います。
QFE/QNHの変換式は次の通りです。:QFE = QNH - 地表高度、なお1ミリバールは25フィート(8.25メートル)です。

QNHはミリバールで測定された気圧で、それを高度計にセットすると、空港にいるときは高度計はその空港の標高を示します。従って海面からの高度となります。QFEをセットしたときは、空港にいるときに高度計が0を示します。従って空港標高からの高さを測っていることとなります。

例えば…
DLH645: “Sheremetyevo-Radar(Krug), good evening, DLH645, at 1800 meters standard, information PAPA, expect ILS 07L”
RADAR: “DLH645, good evening, squawk ident. Cleared for ILS approach runway 07L, descend to 900 meters height, transition level 1500, QFE 996”
DLH645: “Cleared ILS 07L, descent to 900 meters height, transition level 1500, QFE 996”

これをもしQNHを使うと…
DLH645: “Sheremetyevo-Radar(Krug), good evening, DLH645, at 1800 meters standard, information PAPA - QNH 1017, expect ILS 07L”
RADAR: “DLH645, good evening, squawk ident. Cleared for ILS approach runway 07L, descent to 1100 meters, transition level 1500, QNH 1017”
DLH645: “Cleared ILS 07L, descent to 1100 meters, transition level 1500, QNH 1017”

外国機には通常ILSアプローチを与えられるでしょうが、リクエストすればNDBや視認進入を許可されるでしょう。

 

モンゴル

モンゴルはロシア式のメートルによるフライト・レベルを使っていましたが、ロシアがフィートを採用したことに伴い、中国と同じ方式のメートルによるフライト・レベルを採用することになりました。

9.管制官の許可無く離陸したり飛んだりしてはいけません

もし管制官がいるのならば、管制官の許可なく離陸したり、フライトすることは絶対にしないでください。タクシーや出発する前に適切な管制官に接続していることを確認しましょう。VATSIMに接続したときには、パイロットは交信する管制官をATCリストでチェックするべきです。VATSIMの"Who's On Line"ページやServInfoを使ってどの管制官がオンラインであるかをチェックしましょう。まずクリアランスデリバリー(XXX_DEL)とコンタクトしますが、次の順序で交信してください。
 

  • クリアランスデリバリー(XXX_DEL)
  • グランド(XXX_GND)
  • タワー(XXX_TWR)
  • デパーチャー(XXX_DEP)又はアプローチ(XXX_APP)
  • コントロール(XXX_CTR)


管制官にとって管制官への交信なしに離陸され、トラフィックを再度並べ直したり、ホールドをさせたりすることほど不満がたまることはありません。VATSIMに接続して、タクシーを開始する前、離陸をする前にチェックするべきです。もし管制官がいなければ、VATSIMの各支部がそのエリアにおいて位置を示すために決まった周波数をもうけていない場合はUNICOM(122.8MHz)を使ってあなたの意図を知らせるべきです。例えば「Calgary traffic, American 602 departing straight out runway 16」のようにです。どんなコントローラが周りにいるかを知ることは、フライトしている間は有効です。あなたがどこにいて、どのFIR/ARTCCを通過しようとしているのかを知りましょう。(ServInfoやFSNavigatorはこれを調べるために有用です。)遠慮なく近所の管制官を呼び出してください。そして誰かあなたを管制するのかを尋ねてください。

10.送信する前にまず聴きましょう

交信をはじめる前にまず聴きましょう。他のパイロットや管制官が交信しようとしているのを妨げてはいけません。交信する前にはパイロットが復唱を終えるまで待ってください。これはハンドオフして次の管制官と交信を使用とするときに特に重要です。他の人が交信していないか、もしくはあなたが送信しようとしているときに誰も交信していないことを確実にするまで聴いていてください。それから交信しましょう。(トラフィックが多いとき、交信が込んでいるときはより待つことになるかもしれませんが。)もし音声で管制官とコンタクトできないときは、テキストを使いましょう。もし管制官がパイロットに交信しようとするときは、その交信に対して復唱がなされるまでの間は送信しないでください。話し始める前に必ず聴きましょう!

何を言いたいのかを簡潔にして、余計な送信をしないようにしましょう。あなたの交信がきちんと理解されるためにフォネティックコードと基本的な用語は知っておきましょう。またあなたがいいたいことを簡潔にして、送信する前に何を言いたいのかを押さえておきましょう。これは交信が多く止まってしまったり、不必要な用語を減らすでしょう。またすべて「ラジャー」だけで応答しないでください。ただし必要ではない長い交信でその周波数を妨げないようにしましょう。もしハンドオフされたとき、単にコールサインと通過高度そしてあなたが上昇する高度もしくは降下する高度を伝えましょう。もし管制官があなたをレーダ画面で見つけられなかったときは、管制官はIDENTを要求することができます(各ソフトウェアの説明書を読んで、IDENTと言われたときに何をすればよいかは知っておいてください)

11.管制官からの指示を守りましょう

もし分からなければ必ず尋ねてください。絶対に知ったかぶりをしないでください。管制官には常に正直でいてください。無線を注意深く聴いて、管制官からの指示にはすぐに従ってください。

管制官があなたに与えた指示は契約にたとえることが出来ます。指示を読み返す前に、あなたは賛同し、約束し、その指示にサインします。あなたはその指示が航空機を危険に陥れることが内限り、絶対に破ることはできません。(例えばこんな場合は指示に従わず、管制官に理由を説明しましょう。例えば「American 602 unable to descend to 2000 due to terrain.」)管制官がベクターを指示するとき、いい加減な方向を言っているわけではありません。管制官はすべての航空機との間に間隔を取るようにいつも計算しています。例えば私は方位010度を飛んでいるかもしれません。一方で他のトラフィックが同高度で20度の方向にいます。もし管制官が速度や高度の指示がなく方位040度で私に飛んで欲しいと望むとき、管制官は単に"American 602, turn right heading 040."と言うでしょう。あなたがパイロットとしてこの指示に従うことは非常に重要です。すぐに右旋回を開始して、「turn right 040 American 602.」と復唱します。もし私ができないときは、管制官は衝突警報を見ることになるでしょう。もし管制官があなたに取って意味のないことを指示したとき、例えばさっきの例で言うと方位040度に左旋回を指示したとき、左に330度旋回することが予想できますが、このときは左旋回なのか右旋回なのかを確認を求めることは特におかしいことではありません。

もしテキストを使うとき、短縮形を使うと良いでしょう。CTLは"Cleared to land."、D/M 5Kは"Descend and maintain 5000ft."となります。

注意深く聴いて、迅速に応答することは多くの管制官を笑顔にするでしょう。例えば"Vector to final"は最終進入の時にあなたの航空機を並べるのに非常に重要な指示です。進入方式の文言を省略することは管制官だけでなくパイロットの負担をも増やさないでしょう。航空機の前方を考えることとよい結果を生み出すでしょう。交信には十分注意してください。もしトイレなどのためにちょっとでも席を外すときは管制官に何分ほど席を空けるのかの許可を伺いましょう。こうしておくことで管制官はあなたが何分くらいいないかを知っているので問題にならなくなります。不意に席を外さないでください。

管制官があなたに指示を出すときは、彼らのいったことを書き留めておく癖をつけるべきです。これは与えられた指示がほんの少しでも忘れないようにしてくれます。復唱するときはあなたが書いたことを単に読むだけです。これはあなたへ与えられた指示に対する最終確認となります。もし少しでも理解していなかったら、それを復唱してはいけません。例えば、カルガリー国際空港からエドモントンへ飛んでいるとき、次のようなクリアランスを私が受けるかも知れません。「American 602, Cleared to Edmonton Via the Barbow 7 departure and Flight Planned Route, Departure frequency is 125.900, squawk 4200.」(実際にはBardow 7のチャートにはディパーチャ周波数が含まれていて、管制官はその周波数を与えないかも知れません。)もし例えば私がBardow 7を知らなかったとします。そしたら私は「Clear to Edmonton, Flight Planned Route, 125.900 for departure and 4200 on the squawk, American 602. American 602 is unfamiliar with Barbow 7 departure, please advise.」のように復唱します。すると管制官は「American 602, Barbow 7 departure is maintain runway heading to 7000ft for vectors.」をアドバイスを与えてくれるでしょう。

なお国内でフライトするときにSIDが分からない場合は、上述のようにアドバイスをもらうか、レーダーベクターの要求をフライトプランに書いておくとよいでしょう。

もしILSアプローチの許可をもらったときに、ILS信号(グライドスロープ、ローカラーザー)を受信できなかったときは、管制官にその旨を伝えてください。あなたが信号を受信していないか、間違った周波数設定のために毎回オーバーシュートしたり3回も再ベクターを管制官にさせることはよくありません。もしアプローチ許可をもらったときに必要な無線施設の信号を受け取っていないときは、管制官にその旨を直ちに伝えて周波数を確認してください。

なお最新のチャートに掲載されている無線設備の周波数と、Flight Simulatorに収録されている当該無線設備の周波数が異なる場合がありますので、フライト前に確認しておくとよいでしょう。

12.適切にタクシーすることもフライトの一部です

イベントなどではその途中で順番を待たなければならないかもしれません。もし草地を横切っていかなければならないか、ウソの非常事態を宣言しなければならないと感じるならば、VATSIMから切断してください。そして時間が経ったら戻ってきてください。もし他機が地上にいて、高速移動で飛行機を動かしたいときは、管制官にその許可を得てください。もし管制官が忙しい場合は、その要求はありがたくないものになるか、大抵の場合断られるでしょう。

13.管制下で勝手にシミュレータのポーズや倍速をしてはいけません

もしポーズをしたり、倍速動作を使いたい場合は、あなたが交信している管制官に通知してください。管制官はあなたが他のトラフィックを混乱させないようにポーズや倍速動作の許可を出すかもしれません。なお離陸中、着陸中、アプローチ中は絶対にポーズをしてはいけません。着陸しようとしているとき、あなたの後方2.5マイルに250ktで接近している航空機がいるかもしれないことを想定しておいてください。この場合、45秒のポーズで衝突します。またタクシー中や滑走路からの離陸中も絶対にポーズしないでください。多くの空港ではグランド管制官があなたを迂回させるために十分な誘導路を持っていません。またFlight Simulatorのメニューをアクセスする場合も慎重に行ってください。なぜならポーズの原因となるからです。Flight Simulatorのオプション設定を確認しておきましょう。

14.システムの問題などで適切に飛ぶことが出来ない場合は、VATSIMから切断してください

もし機器の故障で安全に飛行、タクシーができない場合は管制官にその旨を報告し、正常に飛ぶことが出来るまでの間、VATSIMから切断してください。あなたが再接続するときは、あなたが切断したところで再接続しなければならないというわけではありませんが、適切な場所で行ってください。VATSIMのFAQページに"What if I get disconnected from the network"という項目がありますので、それを参照してください。

15.適切な用語を使いましょう

音声を使うときに、パイロットは接続した後にすぐ送信すべきではありません。その周波数で緊急事態(のシミュレーション)が起こっているかもしれません。流れを読むくらいの時間を持ちましょう。だいたい15秒くらい待つか、管制官があなたを認識できるまで待ってください。絶対に他人の交信を塞がないでください。管制官がはっきりと聞き取れなくなります。テキストでの送受信はやりとりをするのが簡単です。この場合待つ必要はありません。管制官は一度に数行の交信を見ることが出来ます。ただテキストを使うにもいくつかのエチケットは存在します。全部が大文字のような交信はすべきではありません。すべての大文字はその送信者が叫んでいることをほのめかします。付け加えるとパイロットは管制官に返信するときに省略形を使うことをおそれるべきではありません。例えば「d/m 4k, t/l 130, clr ILS 16, OSP」は「Descend and maintain 4000, turn left heading 130, cleared for ILS runway 16 approach, Oscar Sierra Papa.」となります。しかしながら適切な略語を使用してください。管制官があなたに尋ねるかもしくはあなたが切り替えていると言わない限り、テキストと音声を行ったり来たりしないでください。例えば「American 602 switching to text, voice not operational」と音声が使えるまでテキストを使い、また元に戻るときは「American 602 back on voice」としましょう。

16.管制官からの指示は可能な限り早く実施してください

管制下で飛ぶ際、その指示は即座に実施され復唱されるべきです。管制官から指示を受け取るとき、その指示はパイロットによって素早く行われなければなりません。そしてその指示は復唱によって確認されなければなりません。管制官は出来るだけ早くあなたがその指示を実行することを想定しています。管制官からのアドバイスが無い限り、指示を受けたら間髪なく実行し、復唱してください。音声を使うときはこれは一連の動作となります。しかしながらあなたがその指示を理解していなくて実行できないときは絶対に実行、復唱すべきではありません。

17.交信は最小限に

混雑しているときに管制官とおしゃべりしたり、テキストを使って気をひいてはいけません。すでに忙しい管制官をさらに忙しくさせるからです。もし管制官がすぐに返信できないくらい忙しいとき、彼らはテキストでどうやってそれをやるのでしょう?もしあなたがテキストだけ使用する場合、音声がどれほど混んでいるのかが分からないことを覚えていてください。もし管制官が「Contact Me」メッセージを送ってきたときは、「OK」とか「Will do」とか「Roger」などの用語で返答しないでください。受信したら、その周波数にチューニングして、必ずその周波数で管制官にコンタクトしてください。

18.パイロットが緊急事態を宣言することは許されています

パイロットには緊急事態を宣言することが許されています。しかしどんな理由があっても管制官がそれを終了するように要求したときは、パイロットはそれを直ちにそうするか、VATSIMからログオフしなければなりません。どんな状況下にあっても管制官の気を引くためであったり、他のパイロットを追いやるために嘘の緊急事態を宣言してはいけません。残念ながら緊急事態の乱用は、管制官はそれを宣言するパイロットを良くないと思わせてしまうでしょう。また特別なイベントの時には絶対に緊急事態を宣言しようとしないでください。

19.ハイジャックのシミュレートはいかなる理由があってもVATSIMでは許されていません

ハイジャックのシミュレートはネットワークからの切断およびVATSIMからの追放の要因となります。

20.空港の気象データを取得する

空港の気象データを得るために、SquawkBox、FSInnか他の気象に関するアドオンソフトを使いましょう。イニシャルコンタクトのときに管制官にあなたが得たATISの番号を言うことは、管制官のワークロードを減らし、感謝されます。SquawkBoxやFSInnもしくは気象に関するアドオンソフトはどっちの滑走路が使われるかを判断する材料となる情報をもたらします。なお風向は吹いている方向を示すことを覚えておいてください。もし240度10ktとある場合は、離着陸のためにRunway 24を使うでしょう。
あなたが周波数を切り替えたときに、多くの管制官はATISに使用滑走路とそのATIS番号を含むことによって、あなたが情報を得るのを手助けし、詳細がテキストで表示されるでしょう。ServInfoでも管制官のリストをクリックするだけでATIS情報が得られます。またServInfoで気象情報を得るための機能を使う場合は、クラウドツールボタンをクリックしてください。

21.特に許可がない限り、10000ft未満の最高速度は250ktです

高速道路のように低空では安全な速度を維持することが求められます。しばしば(空港の近く)その最高速度はさらに低くなります。許可がない限り、10000ft未満では250ktもしくはそれ未満を維持しましょう。

22.管制官は標準旋回をパイロットに期待します

IFRで飛ぶとき、管制官は標準旋回をパイロットに期待します。軽飛行機や747で飛んでいるかにかかわらず、標準旋回は360度を2分で、180度を1分で回ることになります。先ほどの二つに飛行機で違うことは、単にその旋回半径が異なるということです。それはどれくらい早くバンク出来るか、速度がどれくらいかによって決まります。

23.チャートの入手方法と読み方を知りましょう

SID(Standard Instrument Departure:標準計器出発方式)、STAR(Standard Terminal Arraival Route:標準到着経路)、IAP(Insturument Approach Procedure、計器進入方式)のチャートはリアルにそして安全にVATSIMで飛行するにはとても重要です。見つけ方、そして読み方をフライトの前に知っておきましょう。多くの管制官はあなたがチャートを持っていることそしてその読み方を知っていることを期待しています。

24.適切な周波数に設定しましょう

Flight SimulatorではCOM1がデフォルトで122.95MHzになっています。あなたのチェックリストの最初の項目としてCOM1を122.80(UNICOM)に設定するか適切なATC周波数に設定すべきです。

25.ATISを読みましょう

新しい周波数につなぐときにはATISを読みましょう。通常この情報で気象情報と使用滑走路情報やその他の情報が提供されます。まずこの情報を読んで理解してください。

26.システムや技術的な要因でリアルなフライトが邪魔されることがあります

リアルと同じようなものが目標ですが、システムや技術的な要因でそれが邪魔されることがあることを覚えておいてください。VATSIMは非常に多用な会員のいる国際的なネットワークです。他のメンバーはレベルや能力が異なるかもしれません。経験豊富な管制官やパイロットはシステム内の現実を受け入れるために、何らかのリアリズムを犠牲にしなければならない場面があります。これらの状況を個々の管制官、パイロットが理解しているなら非現実的な別の判断をするかもしれません。臨機応変な態度で接することはVATSIMでのあなたの楽しみを増やすでしょう。

27.他のパイロットや管制官に対して丁寧かつ冷静になりましょう

他のパイロットや管制官に対してオンラインで言い合いしないでください。丁寧に、我慢強くそして冷静になりましょう。もし苦情があるならば詳細をスタッフ(DCRM)にメールしてください。