122c IFRでの初飛行(必須:121, 121a)

122c IFRでの初飛行(必須:121, 121a)

ここに書いてあるすべての情報はVATSIMでフライトするためだけに使用します。実際のフライトでは使用しないでください。

予め文書121, 122aを読んでおくことを強くすすめます。

このレッスンでは新人パイロットのためのチュートリアルとして作られ、どのようにIFRフライトをこなすかを示します。重要なことは実際にはここの例に書いてあることと違うことがあるかもしれないということを理解することです。このチュートリアルはあくまでもガイドであり、一般的に書かれています。あなたの初フライトはここの例と全く同じではないでしょう。

文書122bでは、熊本空港を実例にあげました。このIFRレッスンでは熊本空港から高知空港へのフライトを取り上げます。なお実際のあなたのIFRフライトでは置き換える必要があります。

フライトの準備

  1.  まずルートを計画します。
    1. 出発空港、到着空港において計画している飛行方法に関するチャートを準備します
    2. フライトの方向および距離に応じた高度を決定します。(文書102a)
    3. フライトプランを作成します。
     
  2. 122aの方法を使って、フライトプランを入力します。
     
  3. フライトプランの中ではIFRを選択していることを確認します。
     
  4. コールサインを設定します。
    なおこのチュートリアルでは架空のコールサインとして、NEW101("Newbie one-zero-one")を使います。なおコールサインの長さは最大で7文字までです。
    接続ソフトウェアの中で航空機が選択されていることを確認します。これは他機からあなたを見たときに使われるので重要です。(文書101b)
     
  5. 出発空港を入力します。本例では熊本空港なので"RJFT"となります。
     
  6. 巡航高度を入力します。本例ではフライトレベル190(FL190)とします。
     
  7. Route of Flight"にルートを入力します。
    このチュートリアルでは熊本空港から高知空港まで次のルートで飛ぶものとします。
    RINDO2.TAE V37 KRE

    上記のルートは次のような意味を意味します。
    RINDO2.TAE:RINDO 2 departure(SID)でOita Transition使用。
    V37 airway:TAE SATAH DONAR BOTAN KRE

    ルートをこのような感じで航空路の中に含まれるフィックスは省略して入力します。なお全部のウェイポイントを書き下すと次のような感じになります。
    RINDO TAE SATAH DONAR BOTAN KRE
     

  8. 目的空港を入力します。本例では高知空港なので"RJOK"となります。
     

  9. "Remarks"欄にはフライトの備考を書きます。今回はIFRでの初フライトなので、"First IFR Flight"などと書きましょう。
     

  10. 代替空港を入力します。今回は関西国際空港に設定しましょう。"RJBB"と入力します。
     

  11. そのほかは文書122aを見ながらすべての項目を書き込みます。
    フライトプランを見直して、フライトに必要なチェックを行います。FMS搭載であれば、FMSへの入力や、各種装置の準備などです。フライトプランの送信も忘れずに行いましょう。
     

  12. VATSIMに接続しましょう。ここでもSquawkがStand-byになっていることを確認します。

クリアランス

  1. 残りのチェックをする準備ができました。フライトプランはすでにVATSIMのサーバに送られていますので、IFRクリアランスをもらうための交信の準備ができています。
    文書121d, 121eに書かれていることを使います。まず適切な管制官を見つけましょう。このレッスンでは次の管制官がいるものとします。
     
    • Kumamoto Ground:RJFT_GND
    • Kumamoto Tower:RJFT_TWR
    • Kumamoto Departure:RJFT_DEP
    • Fukuoka Control:RJDG_CTR
    • Kochi Approach:RJOK_APP
    • Kochi Tower:RJOK_TWR
       
  2. まず適切な管制官に周波数を合わせます。今回の例ではRJFT_GND(121.8MHz)です。(文書121e参照)そしてクリアランスを要求します。
     
  3. 下記に交信の一例を示します。実際には周波数での交信を聴いて、送信を開始する前に待ちましょう。(文書121g参照)

    Kumamoto Groud, Newbie one-zero-one. Request ATC clearance to Kochi, Flight level one-niner-zero."
     

  4. フライトプランが出ていれば、管制官はすぐにそれを探します。必要があればスタンバイと言われるか、すぐにクリアランスがはじまります。管制官がスタンバイを指示するときには下記のような感じになります。

    Newbie one-zero-one, Kumamoto ground, standby for clearance.

    なお"Standby"と言われたときには返答をしないようにしましょう。クリアランスの準備ができたら管制官から呼びかけてきます。またルートに問題があるときもアドバイスをしてきます。

    なおこのチュートリアルで使われていない管制用語並びにローカルの言い回しがたくさんあります。ただそういう言い回しの目的は理解できるようにすることだということを覚えておいてください。なので言い回しのバリエーションに心配しすぎないでください。
     
  5. まず紙とペンを持ちましょう。そして管制官へ注意を向け、返答をします。

    Ground, Newbie one-zero-one, ready to copy, go ahead."
     

  6. クリアランスは管制官によって読まれます。あなたが飛ぼうとする空域にもよりますが、短いクリアランスが出されることもあります。もしこれまでに無線を聴いていたのならば、交信の流れが分かっているでしょうし、クリアランスが大体予想できます。
     

    Newbie one-zero-one, Cleared to Kochi airport via RINDO two departure, Oita transition then flightplanned route. Maintain niner-thousand, expect flight level one-niner-zero. Departure frequency will be one-one-niner-decimal-zero. Squawk four-three-five-one, readback.


    なぜ紙とペンが重要かが分かったことでしょう。それを使えばあとは簡単です。なぜならあなたはすでにクリアラン スを予想していて、クリアランスの要点だけを聞き取っていけばいいからです。できれば、コールサイン、出発空港、到着空港、SID、トランジションと高度 を書き取りましょう。これは管制官に再度尋ねることをしないための一つの提案です。

    クリアランスを予想することで、ロスをすることが少なくなります。しかしながら管制官によってあなたが予想していないクリアランスをもらうための準備もしておかなくてはなりません。それがいつ起こってもいいように準備をしておきましょう。

    あなたが理解できなかったり、飛ぶことができないクリアランスには絶対受け入れたり、復唱をしてはいけません。必要があれば、管制官に"Unable to accpet"や"Unable to comply with [Clearence]."といってアドバイスをもらうことを恐れないでください。そのどこのパートに問題があるのかを説明してください。
     
  7. 管制官に復唱をします。

    Cleared to Kochi airport via RINDO two departure, Oita transition, then flightplanned route. Maintain niner-thousand, expect flight level one-niner-zero. Departure frequency will be one-one-niner-decimal-zero. Squawk four-three-five-one, Newbie one-zero-one.

     
  8. 管制官はあなたの復唱を聴いています。正しいか間違っているかを判断し、正しければ"readback is corrent."と言います。続いて管制官は大抵プッシュバックやタクシーをするときにアドバイスするように言います。ですのでプッシュバックやタク シーをする前には必ず交信をしましょう。

    Newbie one-zero-one, readback is corrent. Report when ready for pushback.

    Wilco, Newbie one-zero-one.

     

タクシー

  1. プッシュバックを開始する準備ができました。

    Ground, Newbie one-zero-one. Ready for pushback, Information Alpha.


    プッシュバックやタクシーをする前に、ATISを確認しておきましょう。ATISのIDを通知しておくと、管制官の仕事が減ります。
     
  2. タクシーを開始する準備ができました。

    Ground, Newbie one-zero-one. Request taxi.
     

  3. どの誘導路、どの滑走路を使うのかを指示されます。そして出発する滑走路の脇にきたとき、もしくは横断する必要のある滑走路の脇まで来たときに報告するよ うにアドバイスされます。指示を理解できたかを確認しましょう。必要があれば確認してください。タクシーの指示についてはきちんと復唱します。

    Newbie one-zero-one, taxi to holding point runway two-five via Papa.

    Taxi to holding point runway two-five via Papa. Newbie one-zero-one.
     

  4. 適切な速度でタクシーします。FSの高速移動などを使ってはいけません。なおタクシーを開始してしばらくするとタワー管制官へハンドオフされます。

    Newbie one-zero-one, Contact Tower, one-one-eight-decimal-seven."

    Contact tower, one-one-eight-decimal-seven. Newbie one-zero-one."
     

  5. 離陸の準備を行います。準備が出来、滑走路側まで来たら、あるいはその前にタワー管制官にコンタクトします。なおこのタイミングでSquawkをStandbyからNormal(Mode Charlie)にしましょう。
     

  6. タワー管制官にコンタクトします。

    Kumamoto Tower, Newbie one-zero-one. Ready for departure."

    この"Ready for departure"とはすぐに出発する準備ができたということを意味します。すでにフラップがセットされ、テイクオフチェックリストも完全にチェックさ れています。計器の準備ができ、最初のウェイポイントへ飛行するための無線の準備をできていて、スロットルを上げて、離陸する準備ができているべきです。

離陸

  1. 空域が空いていれば、管制官は離陸の許可を発出します。なお滑走路上に進入させて待たされることがあります。このときはこのような交信となります。

    Newbie one-zero-one. Runway two-five, line up and wait.

    離陸の許可が発出されます。なお管制からの指示には必ず復唱します。

    Newbie one-zero-one. Wind three-five-zero at four knots, runway two-five, cleared for takeoff."

    Runway two-five, cleared for takeoff, Newbie one-zero-one."
     

  2. 離陸滑走を開始します。
     

  3. デパーチャー管制官がいる場合はまずタワー管制官からハンドオフの指示があります。なおデパーチャー周波数が予め言われている場合は、周波数が送信されないことがあります。

    Newbie one-zero-one. Contact departure.

上昇

  1. まず周波数をデパーチャー管制官に合わせます。本例では126.2MHzとしましょう。
     
  2. 次にデパーチャー管制官にイニシャルコンタクトをします。

    Kumamoto departure, Newbie one-zero-one, airborne. leaving two-thousand for niner-thousand."
     

  3. 管制官はレーダであなたの機影を探します。見つかったら"radar contact"といって知らせます。あなたがファイルしたフライトプランはストリップとして管制官のレーダ画面に表示されます。管制官はそれを見てあなたの意図を知り、次なる交信を行ってきます。

    Newbie one-zero-one, Kumamoto departure, radar contact. Climb and maintain niner-thousand.

    Climb and maintain ninier-thousand, Newbie one-zero-one."

    管制官の指示には従いましょう。もしフライトプランから外れるようなときもです。
     
  4. 現在あなたはRINDO 2に従って上昇を続けています。管制官から続けて指示があるときがあります。今回の例ではそのままコントロール管制官にハンドオフされるとしましょう。

    Newbie one-zero-one, Contact Fukuoka control, one-one-eight-decimal-niner.

    Contact Fukuoka control, one-one-eight-decimal-niner, Newbie one-zero-one.

巡航

  1. 周波数をコントロール管制官(118.9MHz)に合わせます。
     
  2. コントロール管制官に交信をします。

    Fukuoka control, Newbie one-zero-one. leaving seven-thousand for niner-thousand.

    Newbie one-zero-one, Fukuoka control, climb and maintain flight level one-niner-zero.

    Climb and maintain flight level one-niner-zero, Newbie one-zero-one.


    なおここでもルートに従ってきちんと飛びます。新しい管制官と交信するときは、コールサインと高度、さらに上昇・降下中であれば、その目標高度を言わな くてはなりません。なお通常は位置を報告する必要はありません。ハンドオフされる際にあなたがどこにいて、どこでハンドオフされたかを管制官は知っています。
     
  3. エンルートにいる間も無線交信には注意しておきましょう。管制官からルートの変更や高度の変更があった場合にはそれに従う準備ができてなくてはなりませ ん。なお与えられた指示には確実に実行し、返答を行ってください。もしその指示に従うことができない場合は、管制官にすばやく理由を説明してください。

降下

  1. 目的地が近づいてきたら、管制官は降下の指示を発出します。もしTOD(Top-of-descend)に到達したときに、降下の指示が来なければ、管制 官に次にようにリクエストをしてください。

    Fukuoka control, Newbie one-zero-one, request descend.

    通常はそのようにする必要はありません。コントロール管制官はプランをみて降下の指示を発出します。

    Newbie one-zero-one, descend and maintain niner-thousand. QNH two-niner-niner-two.


    なお降下の指示に"at pilot's discretion"とついた場合は、降下のタイミングがパイロットに任されますが、本例では取り扱いません。
    管制官が9000フィートへの降下を許可しましたので、降下を開始します。なお遷移高度(日本は14000フィート)を下回る降下指示が出されるときには、必ずQNHが通報されます。14000フィートを超えるときに高度計にQNHを設定しましょう。

     

アプローチ

  1. 目的地が近づいてきたら、アプローチ管制官にハンドオフされます。管制官にハンドオフを要求してはいけません。さまざまな理由があって自分の周波数に残している場合があるからです。ハンドオフが行われるときには次のような交信となります。

    Newbie one-zero-one, Contact Kochi approach one-two-five-decimal-zero.

    Contact Kochi approach one-two-five-decimal-zero, Newbie one-zero-one."
     

  2. 周波数を125.0MHzに合わせます。なおこのときATISを確認しましょう。ATISにはアプローチ方式や使用滑走路の情報が入っています。出発のと きにATISを確認したのと同じで、ATISのIDを通知すると管制官の仕事が減ります。交信をする前にATISを確認しておきましょう。それはあなたの 役にも立つはずです。
     

  3. アプローチ管制官にコンタクトします。

    Kochi approach, Newbie one-zero-one, leaving one-zero-thousand for niner-thousand with Bravo.
     

  4. アプローチ管制官はレーダー画面であなたを識別し、着陸へ向けセッティングを開始します。大抵の場合、適用されているアプローチ方式に対してレーダーベク ターがなされます。本例ではILS RWY32が適用されているものと仮定し、そこへ向けてレーダーベクターが行われることを仮定します。
     

    Newbie one-zero-one, Kochi approach. Fly heading one-four-zero, vector to final. Descend and maintain five-thousand.

    Heading one-four-zero, descend and maintain five-thousand, Newbie one-zero-one.


    方位140度へ旋回し、5000フィートまで降下します。なお降下するときは1000フィート/分以上で降下します。また10000フィート以下は 250ktの速度制限がありますので、それを守って降下しましょう。なお管制の指示があるまで、指示通りに飛んでください。
     
  5. ローカライザーのコースに乗ります。管制官からコースに乗るために適切な指示が出され、最終的にはアプローチ許可が発出されます。
     

    Newbie one-zero-one, five miles from NALKO, turn left heading three-five-zero. Cleared for ILS runway three-two approach.

    Left three-five-zero, cleared for ILS runway three-two approach, Newbie one-zero-one.


    ILSの周波数が正しくセットされているかを再度確認します。ここでようやくILSでの進入が許可されました。なおILSコースから外れてたりする場合 は、管制官がアドバイスをすることができます。ただしILSのローカライザーのコースに乗るときにきちんと確認しておきましょう。またチャートを確認する 時間も取っておきましょう。フライトをする前にです。それらを準備しておけば、着陸前になってばたばたしなくてすみますよ。

着陸

  1. アプローチ管制官からタワー管制官へのハンドオフが出されます。

    Newbie one-zero-one, Contact tower one-one-eight-decimal-seven-five.

    Contact tower one-one-eight-decimal-seven-five, Newbie one-zero-one.
     

  2. 周波数を118.75MHzに合わせます。もちろんこの間もILSのコースにしっかりと乗っていることを確認しましょう。
     
  3. タワー管制官に交信します。タワー管制官は交信がされると、滑走路が空いているときには、そのまま着陸許可を発出します。

    Kochi tower, Newbie one-zero-one with you.

    Newbie one-zero-one, Kochi tower. Runway three-two, cleared to land, wind three-zero-zero at four knot.

    Runway three-two, cleared to land, Newbie one-zero-one.


    なお滑走路が塞がっているときには"Continue aporoach"と言うことがあります。この場合には進入を継続します。
    管制官はあなたが着陸した後にアドバイスを要求することもあれば、タッチダウンをしたときに、滑走路を抜ける誘導路を指示することもあります。着陸した後、特に交信がなければ、まず滑走路を抜けて誘導路に入って停止します。SquawkはStandbyにします。
     
  4. タワー管制官からタクシーの指示が出ます。

    Newbie one-zero-one, turn right tango-five, taxi to spot.


    タクシー時に特に経路やスポットが指示されなければ、好きなスポットまで自分で誘導して向かいます。
     
  5. スポットに到着したら、パーキングブレーキをセットして、エンジンを止めます。まれに管制官がエンジンのシャットダウンを報告するように求めることがあり ます。大抵は何も言われないでしょう。さてようやくこれでフライトが終わりました。最後に管制官にお礼の挨拶をするとよいでしょう。もちろん余裕ができて たら、各管制官から離れるときの最後の交信に"Good-day"などを入れるとなお良いでしょう。
     

  6. 最後にフライトを振り返りましょう。何ができて何ができなかったのか。次のフライトにどんどんそれを生かしましょう。学ぶことを止めてはいけませんよ。